はじめに

私が小学生のころですから彼是40年以上も前のころ、小学校の運動会は大抵当時の体育の日10月10日前後の休日に行われたと記憶しています。そして家族中で運動会見学に繰り出し、まさにお祭り気分だったものです。まあ、このあたりは現在も変わっていませんが、当時の昼食は必ず家族と一緒に食べるというのが決まりでした。勿論、当時家族のものが来れなかった人も大勢いましたが、仲のよい友達がそれぞれの家族と一緒に食べたものでした。まあ、現在は家族で食事と言うのは無くなった様で、それはそれで寂しくもあり、良い決断でもあると思います。
それはそれとして、当時その昼食ではおにぎりやいなり寿司、そして玉子焼きなどのおかずとともに我が家では(一般的にはどうか判りませんが)、デザートとして必ず梨を沢山剥いてあったのです。
それ故に運動会は楽しかった想い出とともに、フルーツのなかでは“みかん”についで“梨”が二番目の好物となり、それが現在でも続いているのです。

梨 秋の味覚と言えば、さんまやマツタケなどの魚・野菜類を思い浮かべますが、フルーツもまたその一つで、ぶどう、かき、などと一緒に“梨”も旬な果物といえるのです。
ただ当時の記憶では、梨の旬は10月頃の秋の後半だったような記憶があります。
現在の梨は8月中旬から9月初秋にかけて水分の欲しい比較的暑い時期が旬となっているのですが、この時期のずれは一体どこから発生したものなのでしょうか。
これは当時主流の「二十世紀梨」の収穫時期が遅いからと言うことが理由で、現在は品種改良によって主流となった「幸水」の収穫時期が8月中旬からとなったことにより、梨の旬の時期が早まったのです。

このような風物詩とも言える季節の味覚は、梨の出始めのころから梨を食べ初めるのですが、今年の梨は実に不味い梨に見舞われてしまいました。
最初に「Vスーパー」で買った梨は甘みも酸味も少なくただただ水分だけがあるといった“水代わり”の梨で、2番目の「Iスーパー」で購入してきたのは熟しきった“フカフカ”の梨でした。
何故、今年の梨は美味しくないのかを熟考したところ一つの結論に達したのです。そう、答えは明白で「安い梨」を買ったからなのです。いわゆる“お徳用”って言われるモノです。
当然と言えば当然の帰結で、美味しい梨を食べるにはそれなりの梨を買えば良いのだということになります。確かに銀座千疋屋の6個6,615円の二十世紀梨でも買えば美味しいでしょうが、財力でモノを解決することは子どもの教育上好ましくない(って、所詮高くて買えない言い訳です)と言うこともあり、ここは安くて美味しい梨を見つけることが重要であると結論付けたのです。
安くて美味しい梨と言ったらどこにあるのか。そう、当然梨の本場に行けばあるだろうと、今回は思い切って梨の本場、鳥取まで購入しにいくとに・・・、できるわけが無いので、関東での梨の名産地千葉県に足を伸ばすことにしたのです。
比較的梨の産地である埼玉県でも良いようなものですが、昨年【白岡の梨】で訪れていることもあってあえて千葉県にしてみたのです。

そこで梨の名産地である千葉県を調べたところ、関東のみならず全国的にも千葉県は和なし収穫量全国第1位で、幸水の収穫量も全国1位、更に豊水の収穫量は第2位という日本の誇る梨の産地となっていたのです。かつて二十世紀梨が主流だった頃は、長らく鳥取県が収穫量1位だったのですが、時代とともに変ってしまっていたようです。
こう聞いては益々千葉県に行かないわけには行かないので、千葉県のどこにするかと言うことについては、最初にネットで“梨狩り”を検索したら最初にでてきた「市川市大町」にあっさり決定したのです。このあたりにはこだわっていないところが、いい加減なところです。

こうして安くて美味しい梨を求めて千葉県に向ったのは、朝からどんよりした曇り空の9月8日土曜日です。この日は曇り時々雨という予報で、なんとか夕立にならなければという思いで早めの9:00に自宅を出発です。
千葉県市川市は電車で行くと結構時間がかかるのですが、意外に車ですと外環を使用してと1時間もかからずに到着できる結構近い立地にあるのです。
美味しい梨をたっぷりとゲットしてきましょう。

市川市オフィシャルサイト】http://www.city.ichikawa.lg.jp/

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千葉県市川市南八幡3-5-16  2012.09.08訪問

店舗概要

全くの偶然というわけではないのですが、違う目的で訪れた地に丁度行きたかったお店があったという出会いです。
このお店は以前上尾市にある【利久庵】を訪ねたときに知った「禅味会」の一店舗なのです。しかもこの店で修行を積んだ方たちが各地で独立し、その卒業生らで結成されたのが禅味会ですから、いわば禅味会の原点といえるお店なのです。
禅味会のポイントは、勿論その蕎麦の美味さは当然なのですが、和風の佇まいと“鴨”の美味しさにあり、その根本がここに凝縮されているのです。

店舗内外観

JR市川駅の直ぐ近くにありながら、一本路地を入ったところなので若干気がつきにくいかもしれません。 しかし、路地の前には風情のある灯籠型看板がありますので、思わずこれだけでも期待感がアップしてしまいます。
市川一茶庵
路地を入っていくとこれまた風情のあるエントランスとなります。
市川一茶庵
やはり禅味会の風情は損なわれていないようです。
玄関を入ると左手には食器などがディスプレイされていて、和のテイストがあふれるまさに禅味会風情といえるのでしょう。
市川一茶庵 市川一茶庵
客間は全て座敷で40~50人は入れるでしょう、結構広い座敷となっています。
座敷にはきちんと床の間もあり、落ち着いた雰囲気の中にもちょっとした華やかさを演出しています。
市川一茶庵
メニューは板の表紙で、かなり紙がくたびれているのも返って味があるといえるかもしれません。
おしながき おしながき
トイレの前が小さいながら中庭になっていて、喫煙する方のための椅子もセットされています。
中庭 喫煙席
全面にに和の良さを醸し出した造りになっています。

メインメニュー

天ぷら付おせいろ 【おせいろ】735円
おせいろ 【天ぷら付おせいろ】1,420円

感想

はじめはせいろと田舎の「二色そば」をオーダーしたのですが、やっていないとのこと。更に鴨南そばでもと思ったのですが、タイミングよく隣の席の方が注文していて、これもないという。
よくよく聞いてみると、このお店の裏(実際は駅方面なので表)にスタンドの店舗があり、そちらで食べられるとのことでしたが、まあ、動くのも面倒なことから今回はこのようなオーダーとなったのです。
市川一茶庵スタンド店
オーダー時に細い蕎麦と太い蕎麦があるとのことなので、私の「おせいろ」は細く、家内の「天ぷら付おせいろ」は太いほうを頼んで、2つを味わおうということにしました。

「せいろ」はやや蕎麦の香りが少ないとはいへ、コシのある実に喉越しのよい美味しい蕎麦です。甘めの出汁の好きな私としてはやや辛いですが、こう言った蕎麦にはストレートなほうが良いのかも知れません。
一口、二口いただき「美味い、美味い」と言っていると、家内のブスッとした顔が・・・。
「食べてみて」といわれて食べた家内の太い蕎麦は、蕎麦の香りはかなり強烈で半端ないコシの強さ、というよりはコシを超えて筋肉質といった感じで、ボソボソボソボソした蕎麦です。
左が太い蕎麦で、右が細い蕎麦ですが、十人十色ですから好き嫌いはあるでしょうが、この太い蕎麦だけは2人ともノーサンキュでした。
太い蕎麦と細い蕎麦
責任をとって細い蕎麦を家内に、太い蕎麦を私が食べることにしました(汗)
天ぷらもサクサクで実に美味しかったのですが、返す返すも太い蕎麦だけは残念切りしたくなるほどでした。
あくまでも個人の感想ですから、美味い不味いではなく、好き嫌いと判断してください。
とにかく、太い蕎麦さえ食べなければ、和風の佇まいで美味しいお蕎麦で大満足といった気分に浸れたかも知れません。

どちらにしても、こちらの店舗は酒を飲むのを前提にして玉子焼きや天ぷらで一杯やって、最後にせいろをさっと手繰るのが、一番この店の特徴、長所を引き出せる通の楽しみ方といえるでしょう。蕎麦だけなら手軽に美味しい蕎麦が楽しめるスタンドのほうが良いかもしれません。
楽しみ方のチョイスも重要なポイントといるでしょうが、禅味会の原点に恥じない美味しいお蕎麦の食べられるお店であることは間違いないようです。

2012.09.18記