歴史を尋ねる散策記。歴史の必然、偶然を楽しんでいます!!!!
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東京都台東区谷中3-11-11 2011.01.04訪問
今や観光地ともなっているような谷中銀座商店街のちょうど真ん中あたりにあるうどん店です。
平成10年に開業したそうなので、彼是10年以上経過しているお店です。
この谷中銀座商店街にはTVや雑誌等で紹介されている店舗が結構あるようですが、この「かみや」もその1店舗のようで、フジテレビの番組や雑誌などで紹介された店舗だそうです。
こう言った店舗の評判はまあまあか極端に悪いかの感想が多いのです。それなりの期待感があるからそうなるのでしょうが、それともやっかみがある分評価が低くなりがちです。
そうなるとニュートラルに考えてみたくなるのも人情ですね。
闇雲に綺麗でもないが、ウッディな外観は谷中商店街の景観に非常に溶け込んだ外観です。
これは商店街自体のコンセプトなのでしょうが、谷中という土地柄新しい店舗(・・・の様な気がする)でも下町情緒が醸し出るような造りにしているのでしょうが、ここでも「すだれ」などが一役買っているようです。
店舗内もウッディな造りでカウンター席とテーブル席があり、合わせて14、5人で満席になる広さなので決して広くはない店内です。
煌びやかではないにしても、それなりに小ざっぱりした店内も和テイストです。
厨房は極々一般的な厨房で、店主一人で切り盛りをしているようです。
胡椒の辛さとレタスの食感がキリリ
下町情緒溢れる谷中銀座商店街の一画に、惣菜店を営んでいた遠藤三郎さんが、約10年前に始めたうどん屋がある。まかない料理としてうどんの汁にレタスを浸して食べていたら常連客に見つかり、定番メニューに昇格。
昆布と鰹などで仕上げた汁に、生卵とレタス、キクラゲを茹でたうどんにかけると出来上がり。細めだがコシのある麺と、爽やかで温かいレタスの食感が楽しめる。
キクラゲは素揚げしており、上品でサッパリとした汁に、油のまろやかさが加わる。珍しいことに、うどんなのに胡椒が合う。さっとかければグッと味が引き締まる。
(店舗内にある雑誌の切り抜きより)
2人なので一人前のかき揚げを半分にして、半分は皿に、半分は丼に分けていただいた。
店に入ってしばしメニューとにらめっこ。すると店主から「初めてですか?」と聞かれたので「ハイ」。「是非レタスうどんを食べてみて下さい」と言われたので、断る理由もなく、また一押しの様でもあるので素直に受け入れました。
2つとも同じでは芸がないなあ、と呟くと「それならもう一つはかき揚げうどんにされたら」と勧められたので、こちらもすんなり受け入れました。
2つともに共通しているのは、とにかくアッサリしていること。それでいながらコクのある関西風の出汁は、関東の私でも薄すぎない味です。
うどんは若干柔らかめですが、ぎりぎりコシを感じさせる麺です。
メインイベントは、胡椒かける食べ方です。まずは何もかけないで食すると、さっぱりした口当たりの良い出汁が、胡椒によってパンチの効いた別物の味に思えるから不思議です。でも何故胡椒をかけていたのかというと、店主曰く「江戸時代はこれが普通だった」・・・、とのことに驚愕! え、江戸時代の食べ方!? ということで、真偽はともかく確かにうどんと胡椒は合うようです。
一方、かき揚げ天ぷらうどんについては、とにかくボリューム満点です。
これで1人前で、更に結構な厚みまであります。食材は海老とイカで、海老はともかくイカはかなり食感が残りますので、結構な量入っているようです。
半分は塩で、かき揚げをいただき、半分は出汁に絡めていただく、2種類の味わい方も嬉しいです。
どちらもサッパリしているので、意外と簡単に完食できますが、かなりのボリュームは間違いありません。
味・量ともに十分満足できるのですが、200から300円でうどんが食べられる昨今、850円はかなり高いと感じる人もいると思います。
毎週、昼食に食べるサラリーマンならいざ知らず、滅多に食べる機会がないのであれば、絶対にオススメです。ブランド代といってしまえば実も蓋もありませんが、味・量+珍しさ+店主のウンチクで850円はリーズナブルでしょう。
ここまで言われたら調べなければならないでしょう。こんなコラムを見つけました。
・・・うどんのだしに胡椒でラーメン、という驚愕の体験を食物史が専門の秋山照子明善短大名誉教授に話したら、もっと驚くべき話を聞かされた。「あら何言ってるの。江戸時代の讃岐うどんはみんな胡椒で食べたのよ。うどんのだしに胡椒は合うの。おいしいのは当たり前ですよ」。何っ、江戸時代の讃岐うどんは胡椒が常識?? 絶句する私を後目に名誉教授はさっさと史料を探しはじめた。ほらごらんなさい、と目の前に広げられる江戸期讃岐の庄屋文書。確かにうどんには胡椒が常識だった。・・・
(ウェブサイト「ATC」のコラム「うどんに胡椒」は常識だ 明石安哲 (2004年10月24日)より抜粋)
全文はこちら:【ATC】コラム http://www.act.or.jp/essay/2004/10/20041024_1.html
江戸時代は「うどんと胡椒が常識」・・・江戸っ子の気風の良さ的なものでしょうかね。
2011.01.06記
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