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蔵造りの町並

今回、「蔵造りの町並み」と「時の鐘」を訪ねたのは、「川越祭り」(ジャンルB、第12位を参照)の開催された2008年10月18日でした。
川越市は埼玉県の南西部に位置し私の住む上尾市のすぐ隣です。荒川を境にした隣接市で、自宅の前の道を出て水上公園、上尾陸上競技場前を通って陸橋を渡り、そのまま県道51号線をひた走り、開平橋、入間大橋、古川橋を渡り、川越運動公園の方には向かわずに鴨田東交差点を左折して、そのまままっすぐ行けば川越氷川神社前の氷川町に出るという、殆ど一直線な経路ですが、今回は祭りとあって交通規制等もあり鉄道で行くことにしました。
鉄道で川越に行くには、結構面倒な経路となります。
JR高崎線にしろニューシャトルにしろ一旦、大宮駅に出て、それからJR川越線で川越に向かうのです。ちょうどV字ターンのような格好になりますね。それでも川越駅まではドアトゥドアで1時間弱ですからそれほど時間はかかりませんでしたね。

川越駅に到着したのはちょうど12:00少し前でした。
JR川越線に乗車した時から結構混雑していたので、やはり多くの人があつまるのだなあと感じてはいたのですが、案の上、川越駅を降りて人波に続いて歩きクレアモールに入りましたが、食べ物屋台はまだ準備中が多かったです。
途中に丸広百貨店がありました。郷土の誇り丸広百貨店は我が町、上尾駅前にもあり川越が本店なのです。
のんびり歩いたので川越駅から本川越駅まで20分くらいかかったでしょうか。途中の風景は、まさに祭り一色と言ったところで、期待感がいやがうえにも高まる思いです。

本川越駅前から札の辻に至る道路は、今回の祭りの言わばメインストリートです。つまり「時の鐘」や「蔵造りの町並み」を巡れるルートでもあるので、街の雰囲気と、祭りの雰囲気を味わいながらぶらぶらと歩きます。
最初に立ち寄ったのが民芸品を扱っているお店で、屋号を思い出せないのですが店の中にはお面などが展示されていましたが、今日は店の前に屋台を出して販売していたので中に入ることは出来ないようです。
家内がストラップを選んでいて、サツマイモか下駄か悩んでいましたが、サツマイモはかわいくないと下駄のストラップを購入しニンマリとしていました。
まあ、どちらでもよいようなものですが。。。

次に覗いたのが人形の店で、人形の絵付けが出来るコーナーもありました。
人形といえば岩槻とか鴻巣など近場で見ていたので、一般的に特筆するところもないのですが、通常の雛人形、五月人形の販売と言うより、オリジナル性のある人形の販売と言ったところに川越らしさを出しているのでしょう。

仲町交差点

蔵造りの街並みが始まる仲町交差点

イントロとも言うべき散策をし、いよいよ「蔵造りの町並み」川越一番街に入ります。
仲町交差点の角に鎮座します蔵は威風堂々と歴史の重みを伝えています。
特に今日は祭りとあって紅白の提灯や幕などがかけられていて華やかな一面を覗かせています。
近寄ると人影で見えなかった1階部分が見えますが、一面イチローのポスターだらけでした。隣に○○スポーツと看板があるのでスポーツ用品店なんでしょう。これが蔵造りの醍醐味でしょうか!?
以前と言っても恐らく20年以上前、一度川越に遊びに来たことがあります。そのときのイメージとして駄菓子屋は記憶にあるのですが、蔵とか時の鐘とかの印象の記憶は薄いです。

蔵並木

有無を言わせぬ迫力のある蔵並木

それにしても、この「蔵造りの町並み」確かに圧倒する伝統のオーラを持っているように感じますね。
嘗ての青山の同潤会アパートのブティック、現在の横浜の赤煉瓦倉庫などと同じコンセプトなのでしょうが、最後には文化財の強みとでもいえるかもしれません。

そもそも蔵造りの家屋は明治時代に作られたものが多いそうです。
これは1893(明治26)年の川越大火で焼け残った建物のいくつかが蔵造りであったため、耐火性に優れた蔵造りの店舗が作られ、明治末期に蔵造りの町並みが出来上がっていたようで、当時は100軒以上の蔵造り建物があったそうです。
一般的に蔵と言えば、”コガネムシの金蔵””ねずみ小僧の蔵破り”など倉庫・金庫のイメージが強いのですが、川越の蔵は主に店舗“店蔵”として造られたのだそうです。
時代が進んで昭和の高度成長期になると、人々が近代的で新しい店舗を求め始め、古い店蔵などは取り残され、邪魔者扱いさえ受けるのです。この川越一番街も同様に活気もなく人通りのない商店街になったそうです。
しかし、そんな商店街に訪れた転機は、1971(昭和46)年の「大沢家住宅」が国の重要文化財の指定を受け、更に「旧小山家」を川越市が購入し蔵造り資料館として再生する頃だったそうです。
このようなことから注目や評価があがり、学識者などが文化財としての保存を提案し始めるのです。いつの時代でもそうですが、確かに文化財としての指定や保存はそれなりに結構なことでしょうが、そこで生活している住民はそのことだけで生活していける保障を誰もしてくれないということが重要なのですね。また、文化財として指定を受ければ勝手気ままは許されないという制約もうけるのです。
そういった意味もあり、当初は住民の反対運動があったそうです。
しかし、そんな葛藤も1983(昭和58)年「川越蔵の会」(現NPO法人)が設立されてから、徐々に商店街の活性化と景観保存という一見、交わらない事象を検討しようと住民サイドからの動きによって打開され始め、現在に至っているのだそうです。
「蔵造りの町並み」をビジネスとして確立するまで、紆余曲折がありながら、多くの人たちの知恵と活動によってもたらされた産物といっていいかもしれませんね。

参考:【川越一番街商店街「まちづくりストーリー」】http://www.kawagoe.com/ichibangai/story/index.html

蔵造りの店舗を散策していると面白そうな看板を見つけました。「芋菓子の歴史館」と看板があります。

蔵造り店舗外観

蔵造り店舗外観

店内の歴史館看板

店内の歴史館看板

展示

展示


店に入ると右手に階段があり、そこにも「芋菓子の歴史館」と書かれた看板がありました。看板に誘われるかのように(店の商品を全く見もしないで)2階に行くと、こじんまりしたミニミニ資料館があります。屋号は「亀屋栄泉」、川越の伝統銘菓発祥の店として100年以上続いているお店だそうです。

川越のサツマイモと言えば全国的に有名ですが、読んで字の如くサツマイモというくらいですから日本への伝来は薩摩藩からです。1600年頃というので関が原の戦いの頃、中国から琉球を経て薩摩(現在の鹿児島県)に伝わったそうです。
八代将軍・徳川吉宗(所謂、暴れん坊将軍)がサツマイモ普及のため青木昆陽に命じて開発をさせ、1735年サツマイモの栽培に成功したことから、サツマイモが関東一円から東日本に広がるきっかけを作ったのです。この普及の中に川越もあったのです。

川越地方で初めてサツマイモが栽培された場所は、現在の所沢市・南永井という所だそうです。
この土地の名主・吉田弥右衛門が栽培を行ったのが川越いもの始まりです。現在、吉田家には、当時を記録した古文書(吉田家文書)が残されていて、所沢市の文化財に指定されており、吉田家の庭には「川越イモ始作地」の記念碑があるそうです。
こうして始まった川越いもの栽培ですが、川越をサツマイモの一大産地としたのが、川越地方の赤沢仁兵衛です。
赤沢仁兵衛は「赤沢式」と呼ばれた栽培方法を開発し、従来の1.5倍から2倍の収穫量を可能にしました。これは、1910(明治43)年、「赤沢仁兵衛・実験甘藷栽培方法」というサツマイモ栽培に関する書物として残っているそうです。
こうして質が良く、流通量の多かった事から、サツマイモの代表産地として川越地方と記載され、ここから川越=サツマイモというイメージが定着したのです。
当時のコピーとして、「栗(九里)より(四里)うまい十三里」と看板に書いて江戸では焼き芋をうっていたそうです。ちょうど川越-江戸間は13里あるそうです。平賀源内の「丑の日はうなぎ」みたいなものでしょう。

当時の賞状

当時の賞状

現在の生産量はかなり低く、主に加工品の販売が主となっています。芋菓子の創成期は明治頃ですが、川越=サツマイモは定着していたものの、芋菓子は一から知ってもらわなければならなかったのです。そこで「亀屋栄泉」では、当然テレビもラジオも無い時代に人々の注目が集まる物産の博覧会、品評会に目をつけ、これらに積極的に出品し、幾度となく金銀賞牌を賜ったことで、芋菓子を川越名物として定着させることに成功したそうです。
その功績によって川越銘菓製造組合から「元祖」の額が贈られたそうです。

見終わって階下の店舗で当初の予定(こういった予定は立ててある)で甘藷納豆は絶対に購入すると決めていたので、甘藷納豆と甘藷霰をお土産に購入しました。もっと購入したかったのですが、最近カロリーを気にしていて購入を控えめにしました。
100年以上の歴史を感じて食すると、いつもより重厚な味わいが味わえるのかもしれません。
「亀屋栄泉」を出ると、いよいよ「時の鐘」を含めた「蔵造りの町並み」の佳境に入ります。

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