北本サクラ三昧 #2

ゆっくり東光寺を堪能した後、ここから歩いて10分程度の子供公園に向かいます。

公園の入口にはシンボルの像があり、総事業費25,500万円をかけて昭和49年に開園した公園です。文字通り子供のための公園ということで、園内には自然は勿論のこと、遊具や児童館らしきものまであります。 今回はあくまでサクラを探しに来たので、施設などは素通りしましたが、天気も気候もよいのでお花見にいらしている方が結構いました。
北本サクラ三昧 #2 北本サクラ三昧 #2 【シンボル像と公園内のサクラ】


入口のシンボル像から一番離れた奥の広場の周りにサクラが綺麗に咲いています。
ちょうど広場の中心には鯉のぼりが泳いでいます。10匹くらいでしょうか。こどもの日には早いので、こどもの日だけでなく、あくまで子供公園として通年鯉のぼりがあるんでしょうか。ある意味サクラと鯉のぼりのコラボというのは、中々見られる光景ではないかもしれません。
感動するほどのサクラではありませんが、どちらかといえば子供公園らしい四季折々家族で楽しめそうな感じを受けました。
北本サクラ三昧 #2 【桜と鯉のぼり】


広場の少し先に木橋(風)があり、それを渡ると子供公園外となり、ここからは「北本自然観察公園」の遊歩道となるようです。
そう考えると「北本自然観察公園」は確かに広いのですね。
北本サクラ三昧 #2 【公園から遊歩道に渉る木橋】


「子供公園」の木橋を渡りかけると左手から結構多くの方が歩いています。どうやら”駅からハイキング”の人たちのようで、東光寺の「石戸蒲ザクラ」を見てからこちらに来たのでしょう。東光寺が左手なら行き先は木橋を渡って左折です。
それ程広い道でもなく舗装されているわけでもありませんが、きちんと整備された歩きやすい遊歩道です。結構な勢いでハイキングの方々が歩いていますが、年輩の方でもかなり健脚なのですね。

私の方はといえばまるっきり散歩気分ですので、ゆっくり景色でも眺めながら歩いていきました。
遊歩道にも時折サクラの花が咲いています。サクラの風情に温暖な気候でぶらぶら歩くにはもってこいですが、真冬の時期に歩きたいとは思えないところですね。(思っても絶対に来ないでしょうね、私は)
北本サクラ三昧 #2 【遊歩道と桜】


しばらく歩くと遊歩道が二股に分かれています。
左、桜堤と道標がありましたので左折してしばらく行くと案内板がありました。

石戸城と一夜堤
石戸城は、室町時代長禄年間(1457~60)頃、岩付・松山・河越の各城との連絡のために築かれたものと伝えられている。扇谷上杉氏の家臣藤田八右衛門の居城に始まり、永禄六年(1563)松山攻めの時には、上杉謙信が石戸まで進入してくるなど、いくたびかの変遷をみたという。
謙信の松山攻めに先立つ永禄五年(1562)北条氏邦は、北条氏政の命により秩父・鉢形勢を率いて上杉方のこの城を攻め、時の城主毛利丹後守とのあいだに激しい攻防戦を演じたことが「関八州古戦録」に見えている。毛利氏の守りは固く,北条勢は多くの死傷者を出したが、このとき氏邦は、暗夜に乗じて城の東側の谷地に一夜にして土橋を築き一気に城へ攻め上って勝利したという伝承がある。
この土橋が現在「一夜堤」と呼ばれている。
「一夜堤」は石戸城跡と谷をへだてた東側の台地とを結ぶ長さ45メートル、幅5メートルほどの堤で、自然散策の遊歩道として市民に親しまれている。
平成元年3月1日 北本市』

「一夜堤」とは一体何処だろうと、自分がこの案内板を読んでいる場所がそうだと気づくまでちょっと時間が掛かりました。この立っている場所は間違いなく遊歩道で、堤には見えません。ですが少し先の右側には池だか沼がか判らない(事実河童がいるかどうかわからないので)湿地帯が広がっているので、この辺りが谷だったのかも知れません。
北本サクラ三昧 #2 北本サクラ三昧 #2 【一夜堤と池だか沼だか判らない・・・】
しかもこの堤の先は鬱蒼としたちょっと小高い場所ですので、そちらの方に石戸城があったのかも知れませんね。もともと連絡用の城とありますので、それ程大した城ではなかったのでしょうが、城址といわれるとちょっと興味を引かれるのは男のロマンでしょうか。

池だか沼だか沿いをしばらく歩くと桜堤に到着します。正確には城ヶ谷堤だそうです。
城ヶ谷堤とは所謂”土手”で、江戸時代初期に、付近の田畑を水害から守るために築かれたそうです。昭和8年に全面改修され、戦後、地元の方々が堤に桜を植え育ててきたそうです。眺望も良くて南東には八重塚山、西側には富士山や秩父連峰も見えるそうです。

現在約60本のソメイヨシノが桜のトンネルを作っています。
確かにきょうは天気もいいので眺望も良いのですが、どれが何の山だか判りませんでした。富士山は見えませんでしたが。
後に知ったのですが、ここを含めて「北本自然観察公園」「石戸蒲ザクラ」と北本市の”ふるさと景観10選”に選ばれていました。いわれてみればその通りだと納得できるほどそれぞれ景観が良かったのは確かでした。
北本サクラ三昧 #2 【桜のトンネル、城ヶ谷堤】


満開ではないようですが、花見見物にはもってこいの場所でしょう。堤の河川敷側には屋台も出ており、花見の宴が其処かしこで始まっています。 まだ時刻は11:00頃ですので、すこし堤で一服してから先に向かいました。 今回のフィニッシュと考えている高尾さくら公園です。北本のさくら祭りの中心となる公園です。ここからはちょっと距離はあるようですが、天気も良いのであまり疲れも感じないことでしょう。
北本サクラ三昧 #2 【城ヶ谷堤、花見の宴】


城ヶ谷堤を北上してすぐ左手に曲がる人たちが大勢います。どうやらここも”駅からハイキング”の道順になっているようです。
してみると駅からスタートして、街中を通り自然観察公園~東光寺(蒲ザクラ)~遊歩道を通って一夜堤・城ヶ谷堤の名所・さくらのコースのようです。ということはこの左手の道も「高尾さくら公園」に向かうのではないかと、ここはこの道を便乗しました。

5.6分も歩くと河川敷に出ます。かなり広い河川敷で、遠くに長い橋が見えます。
橋の名は荒井橋で北本市と吉見の百穴で有名な吉見町を結ぶ県道33号線の橋だそうで、流れているのは荒川です。
北本サクラ三昧 #2 【荒井橋】
この橋は昭和50年(1975)に竣工しましたが、それ以前の橋は木製桁の冠水橋だったそうですが、昭和40年の台風で流出したそうです。
更にそれ以前の明治9年(1876)頃は”荒井の渡し”があったそうです。馬が乗れるように改造された大型の舟による渡しだったそうです。何気ない風景にそのような歴史を持っていたのですね。
河川敷にもまた、吉見町の土手にも菜の花が沢山咲いています。特に吉見町の土手は黄色一色といっても良いほど綺麗に咲いているようです。途中に桜の木がぽつんと1本咲いていました。
こうして荒井橋をくぐり、かれこれ20分くらい歩いたでしょうか、やっと「高尾さくら公園」に到着しました。

ちょうど裏から入るような形ですが、大勢の人で賑わっています。
”感動桜国北本・さくらまつり”と銘打ったイベントの拠点がここ「高尾さくら公園」です。
北本サクラ三昧 #2 【高尾さくら公園】


この「高尾さくら公園」は平成7年に完成した比較的新しい公園です。園内には30種・約200本の桜の木が植えられているとともに、豊富な湧き水を利用した自然に近い池が設けられている動植物の自然あふれる公園だそうです。
北本サクラ三昧 #2 【さくら公園メインストリート】


しばらく園内をグルッと散策してみますとファミリーが最も多いようで、屋台で何かを食べている人、さくらの写真を只管撮りまくっている人、子供達の歓声などなど本当に賑やかです。
北本サクラ三昧 #2 【にぎやかな公園内】


また、イベントスペースでは歌や踊りが催されていて、実に”まつり”に相応しい情景です。
北本サクラ三昧 #2 【定番のイベントスペース】


園内を散策していると案内板がありました。

ふるさとの桜について
この「ふるさとコーナー」に植えられている四十四本の桜は、全国各地から寄せられたものです。
平成四・五年度に、北本市青少年育成市民会議が、ふるさと学習の一環として実施した、「さくらサバイバルスクール」の中で、受講生の子供達が、それぞれの親のふるさとの首長に、「苗木を送ってください」と出した、手紙にこたえて提供された苗木です。
北本をふるさととする子供と、親たちが育ったふるさとを共に大切にし、交流できることを祈念して行われた事業です。
市民の憩いの場にふさわしい記念樹として成長することを願っています。
平成7年3月吉日 北本市青少年育成市民会議 ふるさと学習実行委員会』

この公園は平成元年の当時の竹下内閣における「ふるさと創生事業」の1億円によって造られた公園だそうです。そして公園を造るにあたって北本市の木が「桜」だったことから、「桜の公園」を造ることとなったようです。
「北本市青少年育成市民会議」が地域住民とともに桜の学習を行った際に、親子でのふるさとを学ぶ一環として実施したのが、この「ふるさとの桜」だったそうです。
手紙を送った市町村からはすべて苗木が届いたそうで、これを2年繰り返した苗木をこの公園と市内の各施設に植えたそうです。
ここは純粋に納得しておきましょう。是非全国各地から届いた桜を大事に育てていただきたいものですね・・・って、オマエに言われる筋合いは無いって。おっしゃる通りです、ハイ。
花見の宴に酔いしれている人は結構ですが、単に桜鑑賞となるとこの公園、意外と小さいですね。グルッと一回り15.6分でしょう。まあ北本市には本当に散策したければ「北本自然観察公園」などがあるのですから、純粋に桜だけを楽しむ公園があるというのもある意味ぜいたくなのかもしれませんね。

「高尾さくら公園」を出て最後に向かうのが公園のすぐ後ろの「高尾阿弥陀堂」です。
阿弥陀堂に向かう途中に解説板がありました。

阿弥陀堂遺跡と大宮館
阿弥陀堂遺跡は荒川低地を望む舌状台地上に位置し、遺跡の南北はそれぞれ小さい谷に面している。標高は32メートルと大宮台地では最も高い地点で、低地との高低差は約15メートルあり、秩父連山の眺望にすぐれている。
平成4年度には、本公園の一部と道路拡幅部分の発掘調査が実施され、古墳時代の住居跡五軒,奈良・平安時代の住居跡七軒の他、中世の堀跡四本,堀建柱建物一棟,大形竪穴状遺構などが発見された。また、縄文時代の硬玉製大珠未製品も検出されており、縄文時代から平安時代にかけて、たびたび集落が形成され、人人の生活の舞台となっていたことがわかる。
中世の堀跡は館の構堀と思われる。当地の小字名をとって「大宮館」と命名した。A堀は上幅約四メートル、深さ約二メートルと規模が大きく、断面形は逆台形で「箱薬研堀」と言われるものである。北側のB堀(北側道路内に位置する)はこれと平行して走っていることから、A堀が外堀、B堀が内堀になると思われ、館の中心はさらに北側に位置するようである。B堀からは中国製の青磁片が検出されており、これによって鎌倉時代前半にはすでに館が造営されていたと判断される。石戸宿の堀ノ内館とは同時に存在することとなり、また当地の伝承から鎌倉幕府の御家人石戸氏と関係の深い館であると考えられる。
なお、これらの遺構群は北本市の歴史を知る上で重要なものであり、一部を本公園内に現状保存した。
平成8年3月25日 北本市教育委員会』

恐らくこの解説板のある辺りが遺構なのでしょうが、子供達がサッカーなどで遊んでいるくらいなので、ここでは無いのかもしれません。
ここはそうゆうところがある程度で素通りしました。

この先に「高尾阿弥陀堂」があります。
鐘楼を兼ねた山門でしょうか、結構古そうな感じがします。この山門の前に蒲ザクラの源範頼の妻、亀御前の石塔があったらしいのですが、気が付きませんでした。
亀御前はこの地で範頼の死を知らされ、範頼の後を追って荒川に身を投げたといわれていて、それを供養する石塔なのでしょうか。
北本サクラ三昧 #2 【高尾阿弥陀堂山門】


山門をくぐると本堂があります。
この「高尾阿弥陀堂」については全く何の由来も判りませんでした。サイトに全く無いのも珍しいことです。
北本サクラ三昧 #2 【高尾阿弥陀堂本堂と後ろに見えるのがエドヒガンザクラ】


この阿弥陀堂の墓地内にエドヒガンザクラがあります。
市指定天然記念物で樹齢約200年だそうです。正式には「阿弥陀堂エドヒガンザクラ」です。
北本サクラ三昧 #2 【阿弥陀堂エドヒガンザクラ】
200年ともなると大層立派な桜なんですね。高尾さくら公園の桜が200年立つとそれは壮観でしょうね。間違っても見ることは出来ませんが。
ここも開花は結構早いそうですが、4月になってもまだ結構咲いていてピンクの花びらが綺麗ですね。
〆の桜としては申し分なく、春の香りは満腹です。

これにて本日の予定は終了で時刻を見るとちょうど昼頃。香りは満腹ですが、味は空腹です。
最後の最後に、ここは蕎麦を食しに行きます。
当然、これは予定していた「安き津」というお蕎麦屋さんです。今回はまたどんな美味しい蕎麦がいただけるか、楽しみです。

阿弥陀堂から北へホンの10分程度歩くと「安き津」です。民家がちらほらある程度のところなので結構わかりにくいかもしれませんね。
こちらはの庭も売りの一つだそうで、天気がいいと富士山を望むことができるそうです。残念ながら今日は天気は良いのですが、富士山を見ることは出来ませんでした。

和風建築の門をくぐって中に入ると、しっとり落ち着いた玄関となります。丁度あいていたのですぐ通してもらえました。
北本サクラ三昧 #2 【蕎麦・安き津】


板敷きですが座敷です。奥には畳座敷があるようですがそちらは予約或いは大人数用のようです。
部屋からも庭を眺めることができます。和風庭園で、割烹料亭の雰囲気です。
北本サクラ三昧 #2 【庭の見える板座敷】


今回は一人なので食べ比べなどが出来ませんので、あえて「おしぼり」を注文いたしました。 「おしぼり」とは”白樺大根”とう大根をおろした汁に、信州味噌を溶かして食べる蕎麦です。初めてなので本来は基本の”せいろ”を頼むべきかもしれませんが、それはそれ、これはこれとして食べたいものを食べようということです。

テーブルの上には桜の花びらを水に浮かべた鉢と桜色のメニュー、そして壁には桜の切り枝,さらに庭には枝垂桜がということで桜色の実にこれ以上無い演出で風情満点の良さです。
恐らく四季折々に趣向が凝らされているのではないでしょうか。いつ行っても良い風情かも知れませんね。
北本サクラ三昧 #2 北本サクラ三昧 #2 北本サクラ三昧 #2 【庭園の枝垂桜、壁の暖簾と桜の切花、桜の花びらと桜色のメニューでの演出】


それ程待たされることも無く「おしぼり」が出されました。
北本サクラ三昧 #2 【食べる”おしぼり”】


そのときに女将さん(かな?)が「今日は申し訳ないですが、大根の辛味が少し弱いんです。ごめんなさい」と先にお詫びをされました。まあ、初めて食べるので言われなくても判らないのですが、きちっと言っていただく真摯な姿勢が実に嬉しいですし、それだけ味に自信を持っているのでしょうね。
味噌は全て入れずに少しずつ溶かして好みの味で食べてくださいとのことで、半分ほど入れて食べてみました。
本当に辛いのを知りませんので何とも言えませんが、ピリッとすることはしますね。ただしこれは私の好みとしてもっと辛い方が良いと感じたので、通常の辛さだと私の好みにぴったりかもしれません。 大根の辛味と信州味噌の甘さが心地いい感じです。
蕎麦は当然シコシコで細めんで喉越しも爽やかです。意外にボリュームもあって十分堪能できる蕎麦です。
蕎麦湯はサラッと蕎麦湯で、これは私の好みです。
食べ終わってからも多少の疲れからか、しばらくボーっと食休みをしてしまいました。 美味しい蕎麦と良い風情、そして静かな佇まいが今回の締めくくりとして十分今回の散歩を満足させてくれました。
帰りがけにもう一度庭に出てみましたが、富士山は残念ながら見えませんでしたが。
「花より団子」より「花も団子も」という北本を十分堪能させてもらいました。こんな近くでこのような良いところがあったとは、行ってみないと判らないものですね。

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