山種美術館

山種美術館「山種美術館」は千代田区三番町にあり、丁度内堀通り沿いの千鳥ヶ淵近くにある美術館で、毎年桜の時期には企画展として「桜」の作品だけを展示しています。
パンフレットの前書きです。


はじめに
近年、春になると「桜」をタイトルに付けた歌が、毎年のように流行る傾向にあります。天気予報は桜前線を克明に伝え、テレビの中継は列島を縦断していきます。そして老いも若きもそわそわウキウキし始めるのです。それは寒い冬から開放され、暖かい春を迎える喜び、というだけではなさそうです。
万葉の時代は大陸文化の影響から花といえば梅を指していましたが、日本独自の文化が花開いた平安以降は桜を指すようになりました。そもそも桜は太古の昔から日本各地に自生していた樹木で、日本人には馴染み深いものでした。いつしか貴族の邸宅や寺社の庭、または里山に植えられ、江戸時代には貴賎老若男女問わず身近に花見を楽しむようになっていきます。絢爛と咲き、潔く散る・・・その華麗さに儚さゆえに魔力も秘めていると感じさせます。日本人を魅了してやまない桜は、絵画、文学をはじめとする芸術において多くの芸術家たちの好題材となってまいりました。
「さまざまの事 おもい出す 桜かな」と芭蕉が詠ったように、多くの人の様々な想いや思いとともに、桜は今までもそしてこれからも日本人に愛され続けていくことでしょう。
毎春当館では、隣接する千鳥ヶ淵の桜と共に華やかさを競い合おうという趣向から、所蔵作品の中より桜をテーマに選んで展覧会を催してきました。(後略)』

このように毎年開催されてきた「桜」展覧会ですが、今年2009年秋には美術館が渋谷区広尾に移転するようで、展覧会自体が存続するかどうかはわかりませんが、いずれにしても千鳥ヶ淵での「桜」展はこれが最後ということです。
桜サクラさくら・2009チラシにも「桜さくらサクラ・2009 -さようなら千鳥ヶ淵-」というタイトルになっています。

山種美術館館にも銘板があります。高名な方が書いたものなのでしょうか、よくわかりませんが。


山種美術館入口も含めてそれ程大きな美術館ではありませんし、また美術館面をしていないのも良いかもしれませんね。 入館すると受付とスベニアのコーナーがあります。

山種美術館チケット入館料800円を支払って展示室に入ります。


今回は30画家、48点が展示されているとのことです。全くの素人の私でも知っている画家は、「横山大観」「東山魁夷」くらいで、後の28人は全く知りませんでした。
いくつか興味を引いた作品を取り上げてみます。
※写真はすべてプロブラムからの転載です。

春朝:横山大観◆春朝:横山大観(製作年・昭和14年頃)
巨匠だからというわけでもないのですが、サクラの木の形と朝日の色に妙に魅かれる。どちらかといえば夕景にみえるのですが。


春の宵:速水御舟夜桜:加山又造◆春の宵:速水御舟(製作年・昭和9年)
◆夜桜:加山又造(製作年・昭和61年)
どちらも夜桜をテーマとしているのですが、作者の感性の違いを理解できるような気がします。まあ、時代の違いも現れているのでしょうね。


春静:東山魁夷◆春静:東山魁夷(製作年・昭和43年)
単純な構図なんでしょうが、山の緑とサクラとのコントラストが印象に残りましたね。


春庭:小茂田青樹◆春庭:小茂田青樹(製作年・大正7年)
見るからに幻想的な雰囲気が印象に残りました。


醍醐:奥村士牛◆醍醐:奥村士牛(製作年・昭和47年)
たった一本のサクラですけれど、妙に華やかに見える作品でした。


桜:堂本印象◆桜:堂本印象(製作年・昭和10~19年頃)
重厚な作品を眺めていると、ちょっとほっとしたような癒される作品。


千鳥ヶ淵:石田武◆千鳥ヶ淵:石田武(製作年・平成17年)
今回のテーマでもある千鳥ヶ淵を描いたものですが、水面の緑色が実に美しいです。


他にも様々な素晴らしい作品が目白押しですが、千代田のサクラを締めくくるのに相応しい場所でした。
来年はまた違った場所でサクラを楽しみたいものです。

2009.4.15記

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