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久之浜大久

今回は四ツ倉に近く、湯本(常磐)からは遠い久之浜大久地区を手始めに散策します。
まずは情報によると4月から5月中旬くらいまでアカヤシオの群生が見られるという三ッ森渓谷を目指します。 三ッ森渓谷はいわき市の北部で広野町との市境のあたりです。
アカヤシオという花は一度も見たことがないので、どんなに綺麗なのか大変楽しみです。

筒木原不動堂

筒木原不動堂四ツ倉からほぼ30分程度で三ッ森渓谷の玄関口ともいえる「筒木原不動堂」に到着です。
ここからは林道で三ッ森渓谷を進みますが、まずは休憩もかねて境内を散策します。

筒木原不動堂のシダレザクラ境内域の入口付近にシダレザクラのの老木があり、いわき市の保存樹木となっているようです。

見頃はとっくに過ぎていいますが、一部病気で切り落とされ昔とは随分姿が変ったそうですが、やはり歴史の重みを感じさせます。
樹高は6mあり樹齢は数百年といわれているそうで、満開の時にはさぞ綺麗な花をさかせることでしょう。

いわきの清流その先には「いわきの清流 大久川」と書かれたポールが立っています。

どうやら境内の下のほうで聞こえる水音が大久川なのでしょう。
この大久川はいわき市の清流10選に選ばれている綺麗な川のようです。
その横に「地層観察地」なる案内板があります。

地層観察地
①川に上流には、花崗岩が見られます。
これらは、中生代に形成されたこの地方の大地の基盤になっています。
②花崗岩の上に礫岩層が重なっているのが見えます。
これらは、中生代白亜紀・双葉層群の最下部層-浅見川礫岩層-と呼ばれています。花崗岩とは、不整合に重なっています。③その上には、板を重ねたように見える砂質泥岩層が見えます。これらは、足沢部層と呼ばれており、この層からは、アンモナイト・イノセラムスなどが産しています。』(現地案内板説明文より)

なるほどよくよく思い出してみれば、以前訪れたアンモナイトセンターやフタバスズキリュウの発見地などはすべてこの大久地区にありましたから、この筒木原不動堂付近もこう言った古代からの地層に囲われた場所なのでしょう。

筒木原不動堂境内から参道は崖の下に続いているようで、ここから階段で下に降りるようになっています。

筒木原不動堂階段を下りると鬱蒼とした中に、一際歴史の重さを誇るような社が現れます。社の前にはアカガシの大木が神木の用に聳えています。

筒木原不動堂階段をおりきると右側に大久川の清流が流れていて、かたわらに手水だろうと思われる場所もあります。

筒木原不動堂どうやら不動堂はこの川の侵食によってできた渓谷を見下ろすように積み上げられた石の上に建てられているようです。

この不動堂は大久中ノ内にある真言宗智山派の浄土寺の別院として、貞享2(1685)年に建立され、約420年の歴史を誇るそうで、 当時浄土寺には不動明王が2体あり、除災の役目をする仏像と招福の役目をする仏像があったそうです。
そして悪疫除災の仏像は陣場へ安置し、招福の方を筒木に納めて大久川係留の現在地に安置したそうです。そしてこのとき筒木に納めたことから、ここが「筒木原不動堂」と呼ばれるようになったと伝えられているのです。
現在、この2体の不動明王は浄土寺に戻っているそうですが、そうなるとこの不動堂に祀られているのは…、一体?

とにかくお堂に上がってみます。
筒木原不動堂お堂の前は非常に狭く写真もこのアングルが精一杯です。

筒木原不動堂不動の滝お堂の周りに梁がありグルッと廻ることができ、裏側に廻ると切り立った崖の間の清流が滝となって落ちているのを見ることができます。
これは「不動の滝」と呼ばれているそうで、一服の清涼剤として癒される風景です。

筒木原不動堂地層不動堂の右側に廻ると先ほど説明のあった地層を見ることができますが、何処が何処やら何となくそれらしい気もするといった感じです。

特に星(星座)とか地層とかは普段見ていない人には、かなり判りにくいと思うのですね。まあ、そういった貴重な地層も見ることができる、ということを覚えておきましょう。

歴史ある不動尊に、保存樹木のシダレザクラと清流10選の大久川。そして地層観察地と何気ない不動堂に大久地区の見所がぎゅっと凝縮されているような、そんな貴重な場所でした。
四季を通じて癒されるスポットである「筒木原不動堂」はいわき市民以外にとって意外と穴場かもしれませんが、「いわき100選」に選ばれ無かったのはちょっと不思議です。

「筒木原不動堂」を後にしてここから三ッ森渓谷に向かいますが、林道とはいえどもれっきとした県道で、「県道片倉・末続停車場線」を約6km進むと登山口にたどり着けるようです。そして三森山頂上までは8kmあるそうですが、勿論、登山口までしか行くつもりはありません。
三ツ森渓谷登山口いざ出立と進むと、落石のため通行止の立て札が…、ってことは進めない、当然。歩いては行けるのか、否、歩いていけても歩きたくはない6kmも…。

心の葛藤の末導き出した結論は…、「パス」。今回か中止です。潔い(何処が!)撤退です。
ということで、今回三ッ森渓谷は断念することにしました。もともとハイキングなどは似合いませんから。

久之浜海岸

山の後は海に向かいます。この辺りがいわき市の魅力の一つで自然あふれる街の良さです。
ずっと、海も山もない街で育った私にとっては、年を取ってからやっと自然のありがたさが少し分ってきた(って、滅茶苦茶遅い!)気がしています。
若い頃はやはり都会にいたほうが楽しいことが、たくさんありましたから、自然なんて欲しいとも思いませんでした。まあ、たまに旅行でもすれば程度の感覚でしたから、身近に自然がなくても不便や不満は当然皆無でした。
そんな人間が年取ってくると何となく自然が恋しいというか、自然の良さに触れたいといった感情が起こってくるのは老化現象なのか、自然回帰なのか、いずれにしてもそれもまた良しということでしょう。

久ノ浜海岸来た道を同じように30分ほどで海岸沿いの国道6号線に戻り、途中に2つの碑が立っているちょっと広い駐車スペースがあったので寄ってみました。

ここは「いわき七浜」の一つである「久ノ浜海岸」です。天気も良くマリンブルーとスカイブルーのグラデーションが美しい景色で、太平洋沿岸ならではの光景です。
久ノ浜海岸ちょうどこのあたりは久ノ浜海岸の中間地点で左側に殿上岬です。

久ノ浜海岸そして右側が弁天島が望めるロケーションです。

弁天島は以前【いわき散策記vol.5】で波立薬師とともに訪れていますが、ここから見る殿上岬もさすがにいわき百景に選定されているだけあって非常に綺麗です。

しばし海岸の絶景を堪能してから、おもむろに2つの石碑をみてみます。
右側の大きな石碑は「西行の歌碑」です。
いわずと知れた西行は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士で僧侶で歌人でもある人で、「千載集」や「新古今集」などに多くの歌が載せられていることで有名です。
この歌碑には『陸奥の古奴見の浜に一夜寝て 明日や拝まむ波立の寺』という短歌が刻まれていますが、これはかつてこの周辺が古奴美(こぬみ)の浜といわれていた頃、西行が東北(陸奥)を旅したときにこの地に立ち寄り呼んだ歌だそうです。
まさにこの地に相応しい歌ということで昭和30年に建立され、高さは3.5メートルあるそうです。西行の歴史に比べたら微々たる物ですが、それでも建立されてからすでにこの歌碑自体50年以上経過しているというのもちょっと驚きです。

そしてその隣のやや小さい石碑は「内藤露沾の句碑」だそうです。
内藤露沾といわれても誰?、ということでプロフィールを調べてみました。
内藤露沾は明暦元(1655)年、磐城平藩の第3代藩主・内藤義概の次男・内藤義英として生まれ、長兄・義邦が早世したため世氏に指名されるはずでした。しかし父・義概は寵臣の讒言に加え、弟の義孝を溺愛していたことから、病弱を口実として父に廃嫡され、一時幽閉されたのでした。これにより義概が死去すると、第4代藩主は弟の義孝が継ぐこととなったのです。
義英は藩政には口出しせず、義英は露沾という俳号を名乗って江戸麻布の屋敷で隠居生活を送り、松尾芭蕉や榎本其角らと交遊していたそうです。
元禄4(1691)年に刊行された芭蕉七部集のひとつである「猿蓑」の春の巻の冒頭では、義英の句が採用されているそうなので、それなりの名の知れた俳人であったといえるでしょう。
その後、享保3(1718)年に第5代藩主・内藤義稠が死去すると、第6代藩主の座を義英の長男・豊松(内藤政樹)が継ぐこととなり、義英は幼少の政樹の後見人として藩政を代行しました。そして政治的にも手腕を示し、政樹が成長すると実権を譲って藩政から引退し、再び俳句活動に専念するといった政治と文化という硬軟に長けていた人でもあったようです。

平藩の藩主と同等とも言ってよい俳人ですから、いわき市の宝として西行と肩を並べるに至ったということかもしれません。
この句碑には三句収められています。
「春の部」 八百日ゆく 春の日あしや ひさの浜 (萌え出づる春景色)
「夏の部」 とこ夏や 波立堂の 翡蓼の幸 (海風が蓼を撫でる夏)
「秋の部」 岡寺や 駒なづむ浜 鶏頭花 (大海原に映える鶏頭花に戯れる駿馬の秋)
というように、私と同様さすがにいわきの冬はかなり寒いので、冬に海辺には来なかった…、というわけではないでしょうが、昔からこのあたりは風光明媚だったのでしょう。
この句碑は高さ2.4メートルあり、平成17年に建立された、比較的新しい句碑です。
今回の散策の出だしは山と海を巡ることから始まりました。

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