四倉海岸

神社仏閣を散策した後は、やはり四ツ倉の自然、特にいわき七浜の一つである「四倉海岸」に向かわねばならないでしょう。 風光明媚な観光地として、そしてプレイスポットとしての海水浴場として「四倉海岸」は脚光を浴びて来たようです。
そんな海岸沿いを散策します。

四ツ倉海水浴場

よつくら海水浴場「諏訪神社」から車でホンの5分、国号6号線沿いの海岸がもう「四倉海岸」の「よつくら海水浴場」で、 ちょうど国道6号線との四倉町5丁目交差点の角に「よつくら海水浴場」の看板が立っています。

もともと家内の実家はここから歩いて約5分くらいのところでしたので、私もかれこれ20数年前からこの海岸は何度か訪れていて、さすがにここは私にとっても懐かしい場所です。
看板の左手側が四倉漁港で、右側が海水浴場なので、まずは海水浴場、海岸を散策します。
今井製パンその前に懐しいついでに、この交差点の「よつくら海水浴場」の看板の対角線上の角にある「今井製パン」は、私がここを訪れたときからありましたね。

家内の実家に向かう際は6号線の「今井パン屋」を左に曲がる、と最初は覚えていましたから非常に懐かしいパン屋です。
買ったことはありませんが、当時は現在の建物の3分の一位の大きさでしたでしょうかね。

さてその海岸にいってみます。
暖地性海浜植物園いきなり「暖地性海浜植物園」なる看板が表れました。
四倉ふれあい市民会議というところが立てたようです。

このあたりは海岸の砂地に植物を植えて植物園化しようとしているようで、まるで砂漠にオアシス的な雰囲気です。
看板の説明文を抜粋します。

『ここ四倉海岸ではいわきで最も温暖な気候から数多くの暖地性植物が育っています。
その気候を利用し、95年にオアシス40構想(よつくらの21世紀を造る会)、2003,2004年に椰子の里事業(いわき平JC),2006年に動植物植生調査(小名浜港湾建設事務所)を実施、2008年、四倉ふれあい市民会議が暖地性海浜植物育成事業として大型のヤシ類26本を植栽しました。また、今までの椰子の木の植え替え作業も合わせて実施、合計8種57本のヤシ類と絶滅危惧種も含まれる海浜植物と触れる海浜植物園が完成しました。
この素晴らしい自然とふれあい、希少な動植物を観察、保護しましょう。』(現地案内板説明文より)

いかにも南国風リゾートといったイメージを持っているのでしょうか。確かに常磐地区ではスパリゾートハワイアンズが成功していますから。
暖地性海浜植物園散策路もあり長閑なというよりは近代的な癒しといった方が似合うかもしれません。

よつくら海水浴場よつくら海水浴場でも、やはり私のイメージする(記憶にある)四倉海岸はこれです。

そうです、「今井製パン」と同じ20数年前から(実際にはもっと古くからあるのでしょう)ある堤防です。
朝方とか夕方に堤防でボケッとしていた記憶がありますが、これだけはまだあったのですね。確か花火大会なんかもあったかもしれません。
よつくら海水浴場それともう一つ、海岸にポツンとある監視台。これも昔からこのような形だったと記憶しています。

あとは只々だだっ広い海岸があったというイメージしかありません。
よつくら海水浴場ちょうどこのような感じでした。

確かにまるっきり変ってしまった訳ではありませんが、徐々に変りつつあるというと言ったところでしょう。ちょうど「よつくら海水浴場」の原風景が徐々に失われつつあるという良くある光景かもしれません。
よつくら海水浴場少なくとも堤防の前にやしの木がといった風景はかつてありませんでしたから。


しばし郷愁に浸ったあとは、四倉漁港方面に向かいます。
道の駅よつくら港道の駅よつくら港こちらはまさに新しい四ツ倉といって良いのでしょう、現在一部建築中ながら「道の駅よつくら港」があります。

一部土産物店と飲食店だけは営業しているようなので入ってみると、 さすがに海岸の四ツ倉だけあって海産物屋などが何店か入っています。
道の駅よつくら港その中の1店舗が「大川魚店」です。

こちらは四ツ倉の町の先ほど訪れた諏訪神社の近くに本店があります。この大川魚店は地元では有名で私が最初に訪れた20数年前には地元の方たちが購入する魚店でしたが、観光客達が安さと美味さの評判を聞きつけてお土産にも購入されるようになったようで、それから10数年後には観光客用の店舗と地元用の店舗の2つの店舗ができていました。
かなり繁昌しているようで、事実私もお土産に何回か購入しています。
道の駅よつくら港反対側は飲食店で、こちらは機会があれば一度食べてみたいと思います。


海浜ふれあい広場道の駅を海岸の方に抜けるとそこは「海浜ふれあい広場」という施設になっています。

まだ、極僅かな子供用の遊具と四阿があるくらいですが、いずれ海水浴シーズンでは人であふれ返るのでしょうか。
この道の駅は7月が正式オープンらしいので、それ以降に一度訪れようと思います。そのときまでのお楽しみと言ったところです。
そして、いわき市四ツ倉を代表する四ツ倉海岸は勿論いわき100景に選定されているところです。

仁井田浦

四ツ倉海岸から国道6号線を南下し5分ばかり走り左側に分岐する県道382号線を進みます。
この県道は豊間四倉線と呼ばれ、国道6号線と並行しつついわき市内の海沿いの観光スポットを数珠繋ぎにする風光明媚な路線なのです。
仁井田浦しばらく進むと「横川」をわたる橋に差し掛かります。

仁井田浦橋の左側は海に面した河口で、

仁井田浦右側が「横川」なのですが実は川はこの先で一旦通水閉鎖された地形となっているのです。

そしてその先から夏井川までつながっていて、いわば海に流れる池になるのですが、 そんな風景が綺麗なのでしょう、川の先には旅館があるくらいですから。
この辺りから先が「仁井田浦」と呼ばれ、風光明媚な場所として地味ながら人気のあるところのようです。文字通り地番もこのあたりは「上仁井田字横川」です。
そして、この川を渡るとクロマツ林の続く磐城海岸県立自然公園となります。

仁井田浦橋を渡るとすぐ右側が「仁井田浦キャンプ場」です。

仁井田浦ここはいわき市営のキャンプ場でまだトップシーズンではないようですが、テントがちらほら張られています。

ここからがクロマツ林の基点で「いわき海岸 いわき自然休養林」と刻まれた石碑が建っています。
この自然休養林とは、森林リクレーションを楽しんでもらうため、全国の国有林の中から美しい山岳、渓谷、湖沼などの景勝地を選定し自然との安らぎの場、自然とのふれあいの場としており、当然林野庁が指定しており、 いわき市内の自然休養林はここと、背戸峨廊のある夏井川渓谷沿いの2ヶ所のようです。
ちょうどこのキャンプ場の地番が「下仁井田字須賀向」ですので、まさに先ほどの横川周辺が「仁井田浦」となるのです。

仁井田浦この先の県道沿いにはクロマツ林が続いているのが見て取れます。

折角なのでクロマツ林を歩いてみます。
仁井田浦林のなかでも散策道がきちんと整備されていますが、さすがにこの鬱蒼とした雰囲気にはさすがにブルーになってしまいそうです。

仁井田浦良くみれば所謂、松ぼっくりがなっています。
正式には松かさと言うそうですが、種子を放出し終わると松かさは地上に落下するのだそうですから、まだ種子を放出していない状態なのですね。

このクロマツ林の中には臥龍の松、羽衣の松、壁画の松などの固有名詞の付いた松があるそうですが、さすがにこの気分には慣れそうもないので早々にクロマツ林を脱出しました。
この「仁井田浦」もまたいわき100景の一つです。

磐城舞子橋

仁井田浦を後にして次に向かったのが「磐城舞子橋」です。
仁井田浦から車で15分くらいでしょうか、オブジェ風の橋の欄干が印象的な長い橋です。と、言いつつ橋の近くまで来ると駐車する場所もないので仕方なく橋を渡ってしまいました。
すると対岸にも駐車スペースがないので、一旦右折道路があったので右折、Uターンで戻ろうとしましたが、その先に「夏井川サイクリング公園」という公園の案内があったので寄ってみることにしました。
夏井川サイクリング公園所謂、河川敷を利用したような公園とサイクリングロードが完備されています。

もともとは「ふるさとの川モデル事業」として夏井川の右岸に作られたものだそうで、 BMXやBTRのコース、更にターゲットパーゴルフコースに多目的広場と施設は意外と充実しているようです。
それらに関して興味ある人には良い公園かもしれません。
公園でちょっと喉を潤してから再び磐城舞子橋に戻りますが、再度渡りきった先を左折したところに帯沢排水機場なる場所がどうやら今日は休みのようなので、そこに車を止めて近くを散策してみました。

横川と横川橋道を戻ると「横川橋」があります。この下を流れているのが横川のようで、橋の先を進むと前述の仁井田浦にたどり着くと言うわけです。

四つ手網小屋「横川橋」の両側の川沿いに大きな四つ手網の付いた妙な小屋があります。

四つ手網とは実に懐かしく、子供の頃に河川敷のゴルフコースの脇のどぶ川で「マッカチン」を取っていたのを思い出します。本当は駄菓子屋の酢イカをエサに釣るほうが面白いのですが、面倒くさくなると四つ手網で一網打尽にしてしまっていました。そのときの四つ手網は子供でも十分持てる大きさでしたが、ここにあるのはその5倍くらいの大きさがあるでしょうか。
四つ手網小屋どうやらこれはこの横川の風物詩であるようで、 恐らくかつてはこれが大変盛んだったのかもしれませんが、現在はモニュメント的に置かれているだけなのかもしれません。

横川慕情とでも言うのでしょうか、きっと、「この川に落ちる夕日が…、」などというコピーが似合う場所でしょう。
そんな情景ですから、この辺りが「夏井川の河口」としていわき100選に選定されているのは至極当然に思えます。

さてこの「横川橋」の右方向に伸びた横川は少し先で夏井川に合流します。
磐城舞子橋そしてその合流した辺りに掛かっている赤い長い橋が「磐城舞子橋」です。合流した川はそのまま橋の下をくぐり(って逆だろう…)太平洋に注いでいるのです。

磐城舞子橋夏井川沿いに移って正面近くから「磐城舞子橋」をみると中々爽快です。

およそ200メートル位あるそうで、無機質な赤色なのに妙に自然とマッチしている感じですので不思議です。
夏井川上流また夏井川の上流ももうしばらくすると夕日となって綺麗に輝きだすかもしれません。

しばし夏井川沿いで佇んでいるのも悪くありませんでした。

ここから県道382号線を徒歩で「磐城舞子橋」付近に向かってみます。 県道の途中から斜め左に分かれる道があったので進んでみました。ちょうど海岸沿いを進む格好です。
しばし歩くと左側に太平洋が開けます。
四倉海岸南側にはいわき七浜の一つである四倉海岸の海岸線がずっと伸びていて壮観です。

四倉海岸そして遠くに見える新舞子ビーチを挟んで突端に見える灯台は塩屋崎灯台ではないかと思うのですが…。

そしてここに案内板が立っていました。

夏井川河口立入り規制地区
希少な種であるコアジサシの営巣地保護のため、福島県立自然公園条例第13条第3項第13号に基づき立入りが規制されています。
規制期間 毎年5月1日から8月31日まで
これに違反すると6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。
また、福島県内水面漁業調整規則第29条に基づき、磐城舞子橋の橋脚上流端から下流部全域の内水面は、一年を通して水産動植物の採捕が禁止されています。
福島県』(現地案内板説明文より)

なるほどこの辺りでは魚が取れないので、横川の四つ手網漁がはじまったのかもしれないですね。
それにしても随分と重い罰則ですが、一体この初めて聞く「コアジサシ」とは何者…、なのでしょうか。
「コアジサシ」とはチドリ目カモメ科に分類される鳥だそうです。
体長は25cmほどで翼と尾羽がツバメのように細くとがっていて、嘴もまっすぐ伸びているのが特徴で、 夏の時期は頭は黒く、額、のど、腹が白、他の体の部分はうすい灰色で、嘴と足はだいだい色となるそうですが、冬の時期は 嘴と脚が黒くなり、額の白い部分が拡がるのだそうです。
日本では本州以南で夏鳥として渡ってきて繁殖するのですが、繁殖地の減少やカラスによる捕食も数の減少の一因で、現在は絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
海岸や川などの水辺に生息し、狙いをつけて水にダイビングして魚を獲るそうで、その様子から鯵刺(あじさし)の名前がつけられたといわれています。
狙いをつけるときには短時間ですがホバリングすることもあるようです。
そして、繁殖前にはオスがメスへ獲物をプレゼントする「求愛給餌」が行われ、巣は川原や砂浜、埋立地などに集団繁殖地を作って外敵の侵入に備へ、地面にくぼみを作って2、3個の卵を産むそうです。
こう言ったことからこの夏井川河口ではこの「コアジサシ」を保護していると言うことでしょう。

磐城舞子橋海岸沿いから磐城舞子橋の橋脚近くに移動します。

磐城舞子橋オブジェ風欄干オブジェ風欄干がすぐ近くで見ることができます。

夏井川河口磐城舞子橋の夏井川そして磐城舞子橋を挟んだ夏井川河口と上流の風景です。

そろそろ夕暮れの時間も近づいてきたようです。
「コアジサシ」の為の立ち入り禁止地区更に河口付近には杭にロープが張られ、例の「コアジサシ」の為の立ち入り禁止地区となっています。


『この海岸の砂浜でコアジサシが子育てをしています。遠くからそっと見守りましょう。
~8月31日
福島県いわき市地方振興局 日本野鳥の会いわき支部』(現地案内板説明文より)

これについては2010年5月1日、毎日新聞地方版に掲載されています。

コアジサシ:野鳥営巣地に保護柵--日本野鳥の会いわき支部 /福島
県特定希少野生動植物の野鳥コアジサシ営巣地を守ろうと、日本野鳥の会いわき支部会員らが29日、いわき市の夏井川河口の砂浜に保護柵を設置した。
付近では同日、早速第1陣の飛来が確認された。
柵の設置範囲は、河口の両側の砂浜で、南北約1キロ、東西約200メートル。柵をロープでつないで立ち入れないようにして「コアジサシが子育てをしています」と協力を呼びかける看板も立てた。柵の設置は、コアジサシの子育てが終わる8月31日まで。
柵設置活動は、01年から毎年行われている。同会によると、98年に11年ぶりでコアジサシが夏井川河口で営巣。昨年までの間に、計約680個の産卵があり、65羽ほどが巣立っていったという。』(毎日新聞より)

約1割しか育たないということから、市をあげて保護するのも無理からぬことで、更に重い処罰も納得のいくところです。
橋の上からでは到底知りえない貴重な情報を知りえることができました。
遠くから眺めるのも、近くでじっくり見るにも絵になる「磐城舞子橋」でした。

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